「亜実!」



コンビニのドアを開いたあたしの後ろから雄大が走ってくる。



「雄大。どしたの?」



あたしは平静を装う。
内心はドキドキしてるくせに。



「いや。なんでもない」



壁によりかかっている春樹をチラっと見る。



「いいの?」


「ああ、じゃあな」



あたしたちが歩いてきた方向とは反対側へとあるいていく。

雄大の家はこのコンビニを挟んで、昌也の家と反対側だから



「いいのか?」



雄大の背中を見つめてるあたしの肩をポンッと春樹が叩く。



「うん。なんでもないみたいただし、行こうか」


「持ってやるよ」



歩き出したあたしの手から袋を取る。



「……ありがとう」



さっき、雄大も持ってくれるって言ったなー。
なんて、この場に及んでも雄大のことを思い出す。



「いいのか?勘違いしてたっぽいぞ?」



あたしの顔をのぞきこむ。