「亜実!そういえば、雄大留年しちゃったんだって?」
春休みも終わろうとしていた4月初旬。
あたし神崎亜実は、親友の香莉菜とショッピングをして楽しんでいた。
この服かわいいな、なんて思っていたところに香莉菜からの言葉のせいで持っていた服を落としそうになってしまう。
「亜実?服落ちるよ?」
不思議そうな顔であたしの手からずり落ちそうな服を抑える。
「あ、ごめん……」
そう言葉を呟くだけで精一杯。
雄大というのは、大好きで大好きでたまらないあたしの彼氏で。
そんな彼氏と順調にお付き合いが続いていると思っていたのに、自分が知らなかったことを親友に知らされて動揺しない人はいないと思う。
だいたい、彼氏の留年話を他の人の口から知らされるって、あたしぐらいじゃないだろうか。
「どうかした?」
服を棚に戻してもなお、ボーッとしているあたしの顔を不思議そうに覗き込む。
春休みも終わろうとしていた4月初旬。
あたし神崎亜実は、親友の香莉菜とショッピングをして楽しんでいた。
この服かわいいな、なんて思っていたところに香莉菜からの言葉のせいで持っていた服を落としそうになってしまう。
「亜実?服落ちるよ?」
不思議そうな顔であたしの手からずり落ちそうな服を抑える。
「あ、ごめん……」
そう言葉を呟くだけで精一杯。
雄大というのは、大好きで大好きでたまらないあたしの彼氏で。
そんな彼氏と順調にお付き合いが続いていると思っていたのに、自分が知らなかったことを親友に知らされて動揺しない人はいないと思う。
だいたい、彼氏の留年話を他の人の口から知らされるって、あたしぐらいじゃないだろうか。
「どうかした?」
服を棚に戻してもなお、ボーッとしているあたしの顔を不思議そうに覗き込む。