僕は、自分の健康な心臓を、凜に移植することを担当の医師に、そして親に提案した。

もちろん、反対された。特に親からは。


「父さん、母さん。僕はね、この病気のせいで沢山のツラい思いをしてきた。このままベッドの上で何も出来ないまま、誰の役にも立たないまま死んでいきたくないんだ。」


「そんなの…!あなたは、生きているだけで私たちの役に立ってるわ!わざわざ自分から死ぬだなんて…」