「乗る?」
そんな桃代に、隼人は白い歯をみせながらニヤつく。
桃代は黙って首を縦に振った。
隼人が指をさした方にあったものとは
足がぶらぶら状態にある
ジェットコースターだった。
桃代と隼人は互いに目を輝かせながら、それをみていた。
だが、そんな二人とは裏腹に花梨は、暗い表情をしていた。
「ごめん…私絶叫系苦手なんだ。」
それを聞いた桃代は、目を元通りにし、花梨をみた。
「そ…そうか。」
桃代が残念そうにしていたら、花梨が笑いかけた。
「大丈夫!みんな行ってきなよ!私ここで待っているからさ!」
そう言うと、花梨は近くにあったベンチに座り込んだ。
「え…でも。」
「いいって!いいって!」
心配する桃代に対し、花梨は明るかった。
「じゃあ俺も残る!」
「えっ!」
花梨は驚いた表情をしながら声がしたほうをみつめた。
そこには、和馬が花梨をみながら立っていた。