桃代は、口から泡を出しながら、崩れる様にしてズルズルと下に座り込んだ。
―――――――
「……も……よ」
ん…なんか聞こえる。
目の前が真っ暗なのに、桃代の耳に微かに聞こえる声。
「……ももよ……」
体が大きく揺れる。
「起きてよっ!桃代〜!!!」
「うわあ!!」
耳元で大きく呼ばれた自分の声にびっくりして、跳び上がる様にして、その場で叫んだ。
「もぉ〜やっと起きた〜」
起きてまず桃代の目に入ったのは、一安心する夏樹の姿だった。
「…?なっちゃん?どうしたの」
何がなんだかわからない桃代は、頭に?マークを沢山浮かべながら夏樹を見た。