ついてからと言うもの
隼人は黙り込んでしまい



時間だけが過ぎていく…





10分…




連れてこられて
相手が無言では誰でもいらついてしまうに決まっている。




「何がしたいの?」



鞄を両手で持ちながら
怒りをおさえながら控えめに聞いたら





「あ、あのさ…」



ようやく隼人が答えてくれた。




「俺さ、」




「何?」


なんだかうじうじする
隼人を気味悪そうに見る桃代に気付かない隼人は






うわぁ〜なんかむっちゃ
心臓破裂しそうなんです
けどぉ〜




とドキドキがおさまらない心臓に驚いていた。







『好きって気持ちを普通にぶつければいいだけ』




桃代に会う前に和馬に何度も言われた言葉





ぶつければいいだけ…




思い出したかのように
そう胸の中で呟くと




一先ず深呼吸をし






一気に吐き出した。






「お前が好きだっ!!!」





本当に一気に吐き出してしまった…。


どうやら、隼人は和馬の言った意味をそのまま聞き取ったらしいー…




まさに




天然!!