掃除を終えた桃代は
鞄をまとめると
さっさと学校から出ようとして階段を下りようとした時に
「!!」
いきなり前に出てきた隼人に
「び、びっくりしたぁー」
と胸を撫で下ろし
「な…何?」
と目を合わさずに
桃代を見る隼人に冷たく放った。
そんな桃代に
悲しくなりながらも
「少しだけ、いいか?」
と自信なさ気に聞いた。
いつもと違う隼人に桃代は少し戸惑っていたが
「嫌だ!」
と力強く
言うと隼人の横を通り過ぎた時だった
「頼む!少しだけだから…」
「…!!」
やっぱりいつもと
どこか違う隼人。
桃代を掴む隼人の手が少し震えていた。
それでか
「…わ、わかった」
渋々隼人に承諾した桃代は
隼人に、誰もいない教室に連れられていた。
なんか
こんなこと、前になかった?
と心配しながらー…