キーンコーン…ー





「終わった〜〜」



背伸びをして
体を伸ばせて6限目の授業の教材を片付ける桃代に




「数学終わったな!」



と顔をこっちに向けて話す雅樹。





「やっと帰りだし!」




ピースをつくってみせたら雅樹も、桃代にピースをつくり返した。






帰りのSHRを終え、放課後。





「桃代ばいばーい」



「ばいばーい!桃代掃除頑張って!」



嫌味そうにそう桃代に残し教室から出ていく夏樹と花梨に




「早く帰っちまえ〜」




とほうきで
夏樹と花梨を追い払った。




そんなときに頭に触れた手。





「?」



少し驚きながら
その手を置いた本人をみた桃代の顔は笑顔になっていた。






「雅樹っ!」






「ひひ!ビックリした?」




悪ガキそうに笑う雅樹に
桃代も笑いかけた。





「じゃあ、俺はこの辺で〜〜」



と桃代の頭から手を離すと
教室から出て行った雅樹の後ろ姿を桃代は黙ってみていた。