朝から桃代達の教室からは夏樹の叫び声が響いていた。
「花梨に彼氏が出来ちゃったの!!」
「うん!」
花梨のにこやかな笑顔は夏樹にとってすごく眩しかったので
手で影を作って
目を細めていた。
「てかさ〜花梨って
前までは隼人様〜とか言ってたのに
何で和馬くん?」
「二人には言ってなかったけどさ、私前から和馬くんが好きだったんだけど
話す勇気がなくてさ
いつも隼人くんといるから
隼人様〜とか言ってたら
近くにいる和馬くんが私に気付いてくれるかなぁ〜
なんてね…。」
頭をポリポリかきながら
顔を赤らめる花梨を
夏樹と桃代は心の底から可愛いと思っていた。
そして、お互いに顔を合わせると
皆で笑い合った。