俺、隼人をこんな顔にするまで怒鳴ったのか
今になって和馬に後悔が襲ったが
「隼人…」
ゆっくり椅子に座る隼人に近付くと
「ごめん!!」
教室中に響き渡るぐらいの大きな声で
和馬が隼人に頭を下げて謝った。
「…ぇ!?」
いきなりの出来事に、隼人の頭は混乱状態。
そんな隼人に気付かない和馬は一人話を続けた。
「隼人ごめんな…
隼人俺のために頑張ってくれてたのに
俺、隼人に当たっちまってさー…
まぢ最低だよな」
隼人に頭を下げながら心から反省している和馬。
「和馬……」
みるみると
隼人の表情が穏やかになっていくと
隼人は、椅子から立ち上がり和馬の頭を上げらし
そして
「全然気にしてねぇーよ!」
と強く抱きしめた。
隼人が和馬の背中をトントン叩くと
「ほんま、ごめんな」
と隼人にやり返して
隼人の背中を叩き返した。
これこそ
長年の心友のハグ!
と隼人は、一人燃えていた。