「うわ!すげー列!」






先頭が見えないくらいの長蛇の列が並んでいた。






「ん?」






桃代の顔を覗き込む隼人。





そして、肩を大きく揺らした。





「おい!しっかりしろ!」






「へっ?はい?」





ぼーっとしていた桃代は隼人の声で我にかえった。






この時、隼人は思っていた。








こいつ、いくら
俺がカッコイイからって






たかが手握っただけだろ?







緊張しすぎ。









まさか、こんな事を隣にいり隼人が思っているとは知らずに、








桃代は、隼人に握られた手を気持ち悪そうに見つめていた。








あとで、トイレに行ったら洗おう。







なんて、隼人が思っていることとは大違いな事を思いながら。