「ここから飛び降りたら死ねるのかな・・・」
 ただ、何気ない一言だった。でもその瞬間飛び降りたい衝動に駆られた。
 心の声が私に囁いた。

 (そうだよ咲。ここにいるより、死んじゃった方がいいよ。そうしてあいつらを、呪ってやれば良いじゃない)

 思わず身を乗り出そうとして、ハッと我に返った。 

 自分は何てことを思っていたのだろう。駄目だ、死んだら負けだ。何もかもが終わってしまう。
 でも死にたいという気持ちが無くなったわけではない。

 私は学校の夜の屋上からのろのろと出た。
 そして、昨日のことを思った。