真っ直ぐ前を見て走る姿が草原を駆けるライオンみたいだ。

しなやかで美しい身体。

やがて何周かした後、彼は走りを終えたのかこちらへ歩み酔ってくる。

段々と彼の顔が曇ってくるのが解った。私がいるからだ。

逆に私の方から先輩に駆け寄って行った。

「またオマエか」

「私、先輩がホモでも好きですよ」

「はあ? オマエ何言って……」