「きゃっ!?」


大きな音に身体がびくっと震える。
誰もいない図書室に暗い部屋。
もう、怖いよ……。


腰抜けちゃった。
足に力が入らなくてへなへな座りこむ。
やだもう。
消えちゃいたい。
顔に手を覆って視界をシャットダウンする。


暫くその状態で座り込んでいると。
廊下から足音が聞こえてきた。


なに、足音……?
ゆ、幽霊とか……?
もうやだよ、何なの今日。


だんだんと近づいてくる足音に心臓がバクバク鳴る。
怖い、怖いよ。
足音は図書室に向かっているようで。
どんどんどんどん近付いてくる。


そして次の瞬間、
バンっと扉が開く音がした。


「きゃああああああああ!!!」


「藤村!?」


「……へ?」


聞き覚えのある声に恐る恐る目を開くと。
そこには茅野くんの姿があった。