『気持ちよかったね。』

「うん!」

体を拭いて、服の袖に腕を通す。


「里香ちゃん!今日は楽しんで貰えた?」

『うん。楽しかったよ。』

「よかった!今回の泊まりは里香ちゃんの歓迎会も含めたものだったからね!へへ、嬉しい。」

『ありがとう。』

千歩との会話はリズミカルに続く。ニコニコと笑う千歩は風呂に入ったことで血行が良くなり、頬をピンク色に染めている。

なんか小動物みたいだ。


「それにしても、今日は不思議な体験をしたね。頭がまだ追いつかなくて、なんか白昼夢を見ていたみたい。」

『そうだね。』

「でもなんか楽しかった。」

『ちょっとした探検、宝探しみたいだったね。』


今回私たちが泊めさせてもらう所と風呂場を繋ぐ渡り廊下。天窓になっていてそこから星空がよく見える。

『星、綺麗だよ。』

「あ、ほんとだ!あれオリオン座?」

『どれをさしてるか知らないけど違うことは確実だと思う。』

だって見えないもん。それにしてもすごい綺麗。この前教えて貰ったあそこに行ってみようかな。