指示通りに歩いて行く。ちなみに今はぴょこぴょことスキップを5回したところだ。

「あれ、この辺じゃ……?」

「あの矢印は?」


小さな札が立てられている。青色の矢印で下を刺している所を十勝がザクザクと掘っていく。

先程金髪が変わろうか、と声をかけたがドヤ顔で断っていた。いや、ドヤ顔をする意味よ。

さっき表情動かない分からないみたいなこと言ってたけど、あんた普通に動くでしょ…。


「あれ、また手紙だ。」


【北へ10メートル。矢印を反転。】



『10メートル……。』

「10メートルってすぐそこじゃね?」

「次の矢印までのインターバル短!!」


「あ、待って、走り出さないで!!」

男の子が駈けていくから後を追う。



次は黄色の矢印。左を指しているけれど、札の隣は木である。

「矢印反転」

つまり、右。


「また手紙〜?忘れたらこの手紙をみてね〜って……。思い出すまでもゲームなの凄いね〜。暇人なの〜?」

「雪くん、そんな言い方しないの!」

「む〜……でもすごいよね、素直にさ。」


確かに。私だったらめんどくさくなって飽きてしまっているだろう。この手紙もかれこれ8枚目だ。