十勝が男の子の頭に手を載っけ、ワサワサと柔らかそうな茶髪を撫でる。


「お前は、コロコロと表情が変わるな。小さい子はそれくらいでいい。」


「お兄ちゃんは、変わらないの?」


「……、さぁ?どうだろうな。表情に出すのは苦手なんだ。」


よく分からない、と言う顔をした男の子の頭をもう一度撫でたあと自身の服をつかんでいる手を握った。

「大丈夫だ。お前の探しているものを見つけに行こう。」

「……うんっ!」


淡く、十勝は微笑んだ。