私は千歩を守ることは出来なかったのに。

『ありがとう、永富。私ね、神龍に出会えてよかった。』

「僕とりかちんの出会いは運命だったのかもね~!ところで名前で呼んでくんないの?」

『それは……お断りします。』

酷い、なんて言いながらほっぺを膨らましてぷりぷりと怒る永富が少し幼くて笑ってしまった。




「ほら、お前ら!肉焼けたぞ!」

金髪が箸と肉や野菜を盛った皿を"2つ"置いて私たちを呼んでいる。


『長く呼び止めてごめん。食べよっか。』

「そうだね〜。あれ、乾杯とかしないの?」

「もう龍が食っちまってるから無理だな。」

「そこはするとこだよね!?歓迎会なんじゃないの!?」

「まぁまぁ、千歩ちゃん落ち着いて。ほら、仕切なおそっか。」

「じゃあ俺が総長だしな。音頭を取る。」

「お前がもう少し待ってたら……」

「我慢できなかった」

「ああ、もうっ!」


「そんなことよりほら、行くぞ。

紫陽が仲間になりましたー。やったぜー。乾杯!!」

「乾杯!」

「やったぁ!里香ちゃんが仲間だ!」



騒がしい人達だ、と思いつつも胸が暖かくなった。