そこからは形成が一気に逆転していく。やはり女の私達だけでは適わなかった相手も、男の龍くん達神龍は軽々と倒していく。

凄い…神龍って強いんだね。

私も龍くんや輝くんと一緒に戦いたい。だけど、いっかんせんお腹や蹴られた節々が痛くて起き上がれない。






気がつけば神龍はあと残っているのは毒牙の総長だけ、と言う状況まで持ってっていた。でも毒牙の総長が見当たらない。

「あいつはどこにいる!?」

総長も椛さんも無傷とは言えないものの普通に戦力として数えられる程度には無事だ。あと花緋ちゃんも。


総長は熱く、椛さんも静かに残った総長を探し始めている。




「いたぞ!外だ!!」

声が上がったのはどれくらいだっただろうか。
体感的には結構短かった気がする。


「…外?」

雨が、降っているというのに??



「行くか?千歩」

「うん、行きたい。けど、立てなくて……」

「おい、千歩……、大丈夫か?」

前にいた輝くんが振り向いて心配してくれる。それに力なく笑う。


「なら俺が担ぐから。」

「……え?」

「きっと総長達があいつを倒すだろう。あとの奴らは怪我をしていて意識がない凛蝶のメンバー手当をしてくれ。」


もっと早く来れば、ここまで酷く放ってなかったかもしれない、ごめん。と謝る龍くん。

助けに来てけれただけで十分だよ。ありがとう。