「ねぇ里香ちゃん。」
『何?』
残り少なくなってきた缶チューハイを、先程までの思考をかき消すかのように煽る。
「今日は、色々迷惑かけてごめんね。」
最後、と思って傾けても何も出なかったので全部飲んだことを悟り缶を握り潰す。
見たらお姫様の顔はまた先程のように何かを考えているようだ。
……どうしたんだ?
『別に、迷惑だなんて思ってないよ。』
「えへへ、ありがとう。」
それから少し続く沈黙。お姫様よりも先に風呂に入らせてもらったのであとは寝るだけなのだが。お姫様はもう寝るだろうか。
「ねぇ、里香ちゃん。」
やっとお姫様が動いた。
私を見る目は力強くて。
何故かその瞳に、口角が上がってしまいそうだ。
『どうしたの?』
きっと、今から何かを話してくれるのだろう。きっとそれはお姫様の中でも特別なもの。その特別が良い意味か悪い意味かはさて置き。
「あのね、長くなっちゃうんだけど、聞いて欲しいことがあるの。」
『いいよ。私に出来ることならなんでも。どれだけ長くても。』
「ありがとう」
そう言って今にも消えてしまいそうな程に、いつもと様子の違った淡く微笑んだお姫様を見るのはこれが初めてだ。
出来るなら、最後であって欲しいと思った。
『何?』
残り少なくなってきた缶チューハイを、先程までの思考をかき消すかのように煽る。
「今日は、色々迷惑かけてごめんね。」
最後、と思って傾けても何も出なかったので全部飲んだことを悟り缶を握り潰す。
見たらお姫様の顔はまた先程のように何かを考えているようだ。
……どうしたんだ?
『別に、迷惑だなんて思ってないよ。』
「えへへ、ありがとう。」
それから少し続く沈黙。お姫様よりも先に風呂に入らせてもらったのであとは寝るだけなのだが。お姫様はもう寝るだろうか。
「ねぇ、里香ちゃん。」
やっとお姫様が動いた。
私を見る目は力強くて。
何故かその瞳に、口角が上がってしまいそうだ。
『どうしたの?』
きっと、今から何かを話してくれるのだろう。きっとそれはお姫様の中でも特別なもの。その特別が良い意味か悪い意味かはさて置き。
「あのね、長くなっちゃうんだけど、聞いて欲しいことがあるの。」
『いいよ。私に出来ることならなんでも。どれだけ長くても。』
「ありがとう」
そう言って今にも消えてしまいそうな程に、いつもと様子の違った淡く微笑んだお姫様を見るのはこれが初めてだ。
出来るなら、最後であって欲しいと思った。