再び幹部室へと歩き出した金髪に視線を向ける。

失礼かもしれないが、私のイメージでは下の子達に話しかけられた時にもっと雑な対応をしてそうなイメージがあったのに意外と普通だ。

……なんて言うか、想像以上に人望がある?

まぁ、副総長だもんな。


「紫陽?どうした?」


前を歩いていた十勝が私の方を振り返る。


『いや、なんでもない。』

「里香ちゃーん!!遊ぼう!」

『いいけど、何して?』

「うーん、トランプ!!」

「千歩、ほんとトランプ好きだよね〜。」

「千歩は遊ぶってなったらトランプが多いね。」

「えへへー。」



きっとこんな感じで一日も終わるんだろうな。Kの時のように副総長だったらやっているであろうお姫様のいじめの後始末もただの戦闘員となった今はやらなくていいから気が楽だ。

明日ゆっくり休もう。



























「あ、そうだ里香ちゃん。言ってなかった気がするから言っておくね!

明日キャンプに行くから!!!」

『……、……、……、…………は?』

「キャンプ!!!」


どうやら明日も休めそうにないらしい。ふざけんな?


『もう少し前もって言っとけよ!!!!!』

思わず大きな声を出してしまったけれど、不可抗力だよね?私は悪くないぞ。