「あ〜、1人逃がしちゃったんだぁ〜。ごめんね〜。」

眉毛を八の字にして謝る永富。

《は!?それって大丈夫なのかよ!?》

金髪の声が耳元から響く。

「大丈夫じゃないかもしれない。月曜日に学校来るわけが無いだろうけどもしも来た時にはその時に捕まえるよ。」

《んなの、あたりめぇだろうが。》

たかが自分の族のところのお姫様がいじめられたくらいではここまではしないのだろうけれど、今回の場合は他の暴走族まで関わってきているからな。

「雪。」

「りゅーくん……、ごめんね。」

「……、現れた時に叩けばいいだけの話だ。名前は、なんだったっけか?名前さえわかればそいつと今回どこの暴走族が襲ってきたのか、また関係性が分かるだろう。

律、調べてくれるか?」

《はいはい。あ、あとこっちの戦いは終わったよ。要たちが来てくれたおかげでだいぶ早く片付けることが出来た。》

「ああ、分かった。そっちに向かうな。そうだ、雪。」

「?」

「連絡してくれ。同盟に。」

______同盟。そう言えば時友が説明の時に言っていたな。確かこの前駅であった時のレディース達も同盟だったか?

たかがお姫様のイジメについて連絡する係なんていらないかと思ったけれど一応作っておいて良かったのか?

まぁ当初の予定とは全然違っているから何度も言うことは出来ないが。