「え?なにやってんの、こいつら。」

3人のうち1人が突っ込んでくる。確かに、私たち何やってんだろ。

唯風ちゃんを見ても、ニコニコと笑っているだけ。その笑顔からは私を虐めるために呼び出したのであろうはずなのに全然狂気がない。

他のふたりは、少しくらい狂気が滲んでいるというのに。まぁ、ないことにこしたことはないからいいよね!

少しでも有利になるように、右足を半歩後ろに引いて足だけでも構える。喧嘩、久しぶりだな。

この人たちが何をするのかはわからないけれど、できるだけ暴力沙汰にはしたくない。え、と、えっと、まず武器の確認。

武器は大丈夫そう。持ってないよね。釘バットもないし、鉄パイプもないし、ナイフ、くらいならまぁなんとかなるだろう。

悪いがこの教室には色々と備品がある。1冊だけ本を犠牲にさしてもらってそれで防御することだって可能なはずだ。

うん、大丈夫。

「私を呼び出して、どうしたの?」

目的を聞き出す。集団リンチされるのかなぁ?

ううん、なんて考える。ここで?確かに広さはあるよ?だけど集団リンチとかするくらいならもっと大勢で外でやっちゃった方がいいだろう。

それこそ、私を気絶でも何でもさせて屋上に連れてって集団リンチとか。なら、何故手紙まで出してここにこさせたのか?

何故、雪くんが入れるような隙を与えたのか。

「知りたァい?」

2番目に先程喋った先輩が喋る。