「今ね〜、千歩と律と僕の3人でこの手紙の件について話してたんだ〜」

そう言って、手紙の角を持ってヒラヒラと振る永富。

そうか。こいつがいるから、私の心配は杞憂になるな。

よくわからないけれど、この中では一番しっかりしているだろう。

まぁ十勝の本気を見たことがないから分からないけど。

「それで、どこまで作戦立てれたんだ?」

1人自室に戻って着替えてきた金髪が問う。

部屋着は金髪の1人だけなので、アウェイ感が凄かった。

「それが〜、まだ何にもたてられてないんだよねぇ。」

腕を組んではぁー、とでも言いたげなため息を着く永富。

「迷惑かけてごめんね。」

お姫様が謝った。

「別に、迷惑なんて思ってないけど、ある程度作戦たてなきゃヤバいでしょ~?相手が誰かも、人数も分からない手前最前作を練らなきゃ~。」

緩やかに首を傾けたあと、十勝を見つめる永富。

「ああ。どうするか……。」

呟いた十勝に、悩んだような永富。困ったように微笑んでいる時友に、目を伏せている金髪。

「……私、1人でも戦えるよ?」

訴えるお姫様。

「ダメだ。さっき雪(永富)が言っていた通り、相手が何人で来るかわからない。

もしかしたら、男が10人まとめてかかってくるかもしんねぇんだぞ。

危ないだろ。」

見たことがないような真剣な顔で、お姫様を諭す十勝。

まぁ、だからといってどうすんだ?ってところに行き着く訳だが。