だって、関東No.2なわけでしょ?

グッ、と詰まっている女の喉に手を掛けだんだんと食い込ませる。

「い、言うから!手、離してよ!!!」

取り巻きの女が最初に折れた。まぁ、喉元押さえてりゃ当の本人ら話せないわな。

離して、少しだけ距離を取れば、パンダギャルはむせていた。

『それで?』

続きを促せば、むせながらあんた、ほんとに姫なの?なんて涙目になりながら問うてくる。

『さぁ?あなた達が先に答えてよ。』

「この、野郎っ!!」

いや、男じゃないし。

そんなツッコミも虚しく、相手は手を振り上げる。

正面打ち、だな。

防御しようと私も手を挙げた所で

『ぐっ…ちょ、え?』

パーカーのフードを引っ張られ後ろに引っ張られる。それとは反対に、前に出る広い背中。

そいつの掌には、さっきギャルが振り上げた手が収まっていた。

『は?なにしてんの、』

呟けば、

「お前が遅いからに決まってるだろ、馬鹿女。変なのに絡まれてんじゃねぇよ。」

罵倒された。

振り向いた時に、陽の光に当たったその髪の毛が。





金色の髪の毛が。やけに眩しかった。