そのあと、お昼頃まで何人もの人が私の病室を訪れた。


「天使のお姉ちゃんだ」と言う小さい女の子もいれば、「僕だけの天使になって」と言う気持ちの悪い男の人もいた。



もちろん園田さん達が側にいてくれるので危ない目には遭っていないが、落ち着いて寝ることもできない。


看護師さんに頼んで面会謝絶にしてもらおう…

ナースコールを手に取ったそのときだった。




ドンドンドンッ

激しくノックされる病室のドア。



「…はい、どなたですか?」


不気味に思いつつも、扉の向こう側にいるであろう誰かの返事を待ったのに、一向に返ってこない。



「佐々本さん、私が確認してきます」


不自然に思った園田さんが、ドアを開けると…



「っ!!なによこれ!」







ーー私の予感は的中してしまった。


ああ…もうバレてしまった。
この怪我では逃げ出すこともできないのに…