「小春」
ケーキに釘付けになっている小春に、かわいくラッピングされた包みを渡した。
「これは…?」
「開けてみて」
キラキラ瞳を輝かせながら、リボンを優しく解いていく。
「わぁ!うさぎちゃん!」
プレゼントに俺が用意していたのは、うさぎのぬいぐるみだ。
「小春ぬいぐるみ好きだろ?
俺が帰るまで寂しくないように、俺の代わりだと思ってかわいがってやって?」
「蓮さんほんとにありがとう!
毎日いっしょに寝るね!」
モコモコのうさぎのぬいぐるみを抱きしめている小春の姿は、今日20歳になったとは思えないほど幼く見えた。
もう逃げない。
小春は俺が絶対に守る。