そのとき、園田の無線に連絡が入った。


「はい、園田です。
……はい。メールですか?
…え?今から?
…はい!こちらも今すぐ向かいます!」



普段は絶対に冷静さを欠かない園田の慌てぶりに、小春だけでなく松村も驚いたようだ。



「あの…園田さん、どうしたんスか?」

「佐々本さん!今から○○ホテルに向かいましょう」


「え…?」

「本部へメールが届いたそうです。
今こちらにも転送してもらったので読み上げますね」


「は、はい…」

誰からのメールだろう…




「では読みますね。

『まず、俺が本物だということを証明するために言っておくと、小春と俺が最後に食べたご飯はハンバーグ。
誕生日プレゼントはケーキとうさぎのぬいぐるみ。
…これで俺が本物だってことは信じてもらえたかな?


小春、13時から俺は○○ホテルで記者会見をする。
元々は警察に直接持ち込む予定だった証拠を、記者会見で開示する。
そこへ小春も来てほしい。

カメラの前となると奴らも狙えないだろうから、俺らが会えるとしたらこれが最後のチャンスだ。

今まで好き勝手報道されてきたんだ。たまには利用させてもらおう?


その場合小春にも会見に参加してもらうことになるが…俺は小春に会いたい。