自分の心配よりも、私の心配をしてくれる貴方。




「えぇ。貴方が、貴方が、守ってくれたから」




貴方「良かった」




そう微笑んで




貴方「さぁ、遠くへ行こう」




私は、貴方の肩を支えながら歩く。




遠くへ行く為に。




そして、あのお屋敷からも遠く離れた所で、




私と貴方は、倒れた。




「ごめんなさい。私のせいで」




貴方「ううん。君を守れて良かった」




雪が積もっていく。




「ねぇ、貴方の名前は?」




貴方「名前、か。自分では、ルイ」




「そう。私も自分では、リリ」




貴方「名前を知れて、良かった」




「うん」




そうして、私は気を失った。