公園までの道のり、コウキは練習のことばかり話していた。
いつも電話で話してくれることだったけど、やっぱり本人目の前に聞くのと、電話越しとは違う。

あたしはそれを聞きながら、佐々倉さんにも同じことを話してるんだろうか、と考えていた。
ほとんど、上の空だったと思う。

いつの間にか公園についたころ、街灯がともるほど、暗くなっていた。

コウキは、あたしがいつになくしんみりしてるのに気づいていたみたいだった。
あたしに、いろいろ一生懸命話しかけている。

「ねえ、コウキ。話したいこと、話していい?」

あたしは、心の整理がついた。

急に、コウキの顔がこわばった。