あたしがコウキと別れた後も、ユウジと期間がかぶってしまったことも、チャコには言えなかったけどマリには言えた。
そして、カズヤ先生のことも。

「私たちって、似たような恋愛してるのねぇ」

マリがため息をついた。

「私も、片思いだもん。タイシで満足できれば良かったのに。なんで私、好きになったんだろうなあ、あんな冷たい人のこと」
「理屈じゃ分かんないよね」
「アヤだって、その教育実習のセンセもユウジくんもどっちも好きだったんでしょ」
「うん。まあ、どっちかっていうと先生かな」
「ホント、なんで上手くいかないんだろ」

高校生になって、化粧がどんどん濃くなっていったマリ。
レイカは、すっぴんでもなんでか分からないけど十分に色っぽいけど、マリはマリで十分に色気がある。
そんなマリに惹かれないその男が気になる。
よほど、その男には入れ込んでる子がいる、ということか。