心臓の音が聞かれちゃうんじゃないか、ってぐらい、ドクドク言ってる。
先生の顔をまともに見れなくて、モジモジしちゃう。
先生だって暇じゃないだろうに、あたしの用に付き合ってくれてる。
ああ、もう、勇気がでないっ!

「先生っ!」

わめけばいいってもんじゃないだろうけど、そうでもしないと前に進めそうになかった。
あー、もうこうなりゃやぶれかぶれだ!

「あっ、あたし、先生のこと、憧れてましたっ。先生みたいな、素敵な人にっ、なりたいです!」

告白と違う!
でも、これだけ言えたことでちょっとスッとした。
大したもんだ、あたしからすれば。

先生は、やっぱり驚いた顔をしている。

「そ、そうなんだ。ああ、ありがとう」

この空気がもうたまんなく苦手だ。
当たって砕けろの精神で、ちゃんと告白すれば良かった。
そんな後悔が急に襲ってきた。