すごく申し訳なかったって感じの香恋。



「母さんってどんな人だった?」



ボソッと出てしまった。



「恵理先生はいつも優也クンのこと話してました。

香恋チャンと同い年なんだよとか

落ち着きがないとか

でもすごくカワイイっていつも、いつも」



香恋の頬からシズクが落ちてくる。



「ご、ごめんなさい。」



香恋のそっと抱きしめる。



「いいんだ。」



母さんがオレのことそんな風に言ってたなんて・・・



オレは母さんがピアノの先生だったことすら知らなかったんだ・・・



そういえば、



金曜日だけ祖母の家に預けらたっけ?



だからオレは金曜日が大嫌いだった・・・



「オレの母さんは香恋にちゃんとピアノ教えてた?」



母さんはドジなとこもあったから・・・



「はい。

ちゃんと教えてくれました。

すごく上手だったんですよ。」