「まずは学級委員決めるぞ~。立候補する者はいないかぁ?」

こんな時、誰もが返事をしないものだ。
けど、こういう時こそ、私はやってみたいと思う。

「私、やります!」
「お、やってくれるか。あぁ……」
「小日向です」
「よし、小日向。前に来て進行してくれ」
「分かりました」

私はそう言って、椅子から勢いよく立ち上がった。

教壇へ向かう途中、色々な視線を感じた。
こういう時の視線は苦手だ。

「これ、各委員会の人数とか書いてあるから」
「はい」