「小日向華代、だろ?」
「うん!」

嬉しくて、間髪入れずに返事をした。

「なんでそんな嬉しそうなの?」

本当に不思議そうな顔をして、綾瀬君がきいた。

「あ、綾瀬君と久しぶりに話せたし。名前も、ちゃんと覚えててくれてたから。………嬉しくて」

うわぁ、本当に恥ずかしい………!

「へぇ、なぁ、小日向。これ………」

ガラガラッ。

綾瀬君が何かを言おうとした瞬間、誰かがこの教室に入ってきた。