結姫がいなくなった日から10年がたった。
俺はあの時、初めて大切なものを失うことの悲しさを知った。
大切な友達を。大切な仲間を。
だから俺はなかなか立ち直ることができなかった。
しかし結姫からの手紙を受け取った時、結姫はこんな俺を望んでいるんじゃないとわかった。
ばかでうるさい俺がいいのだと。
だから俺はくよくよするのをやめた。
結姫が望んでくれたように、みんなを笑顔をするために。
それから俺はスポーツに関わる仕事がしたい、たくさんの人をサポートして笑顔にしたい。
そう思うようになった。
その後スポーツリハビリトレーナーの仕事に就くことができた。
仕事はとてもやりがいがあった。
確かに辛い時もあった。
でもそんな時は仲間と過ごした日々を思い出した。
そのおかげで俺はいつも笑っていることができた。
そして今から4年前に偶然みさとと再会し、2年前に結婚した。
そんな時、昔みさとが花屋をやりたいと言っていたことを思い出した。
彼女の夢を叶えたいと思った。
だから花屋を開くため、スポーツリハビリトレーナーの仕事を辞めることを決意した。
それから俺たちは花屋を開いた。
今は妊娠しているみさとの代わりにたくさんの役割を担っている。