ポタポタと落ちた涙が、ノートに染みを作っていく。
こんなにも好きだという気持ちが消えてしまう、そんな運命に抗うように、想いの丈を書き殴る。
「う……うぅ……」
『あなたのことを知りたい。
明希ちゃんのことが大切だから』
そう言って俺をまっすぐに見上げたヒロの目は、力強かった。
俺がノートから知った脆い彼女の姿とはかけ離れていて、君の成長を隣で見ていたかったと、そう思わずにはいられなかった。
あれだけ思ってくれているのに、明日すべてを告げたら君をどれだけ傷つけてしまうだろう。
「……ごめん」
君と同じ思い出を持っていなくて。
でもすごく好きだったよ、ヒロ。
毎日毎日、好きだったよ、ヒロ。