さくさくと話が進んでいき、呆気に取られていると、そんな私の様子に気づいた明希ちゃんがふと眉を下げる。


「あれ、だれかと先に約束とかしてた?」


私は持っていた箸を握りしめ、慌てて首を横に降る。


「ううん、明希ちゃんとの誕生日パーティー楽しみ」


そう言って、少しはにかむ。


高校に入ってから家族以外のだれかに誕生日をお祝いしてもらえるなんて考えたこともなかったから、驚いてしまったのだ。

すごく嬉しい。

らしくもなく、わくわく胸が弾んでしまう。


すると明希ちゃんが目を細めて綺麗に微笑む。


「ヒロが生まれてきてくれた日、お祝いしないとね」