こんなにも鼓動が暴れて、感情が収拾つかなくなるのは初めてだ。
さっきだって、自分を責める私を庇ってくれた。
明希ちゃんはいつだって私のことばっかり考えてくれて。
申し訳なく思うのは明希ちゃんに失礼だとわかってる。
でも、明希ちゃんを思うと苦しい。胸が張り裂けそうなほど痛い。
なにも気づけなかった自分が情けない。悔しい。
ぐっと、形容しがたいぐちゃぐちゃな感情が胸の底から込み上げてくる。
多分今、心が涙を流しているんだ。
膝を抱え、そこに額を押し当てた。
「……っく」
明希ちゃん、明希ちゃん、明希ちゃん──。
明希ちゃんの笑顔が、声が、熱が、私を掴んで離してくれない。
いつだって味方でいてくれた、優しくて温かい明希ちゃん。
ごめん、ごめんね。
あなたのことが大切なのに、私はどうしてこんなにもあなたを傷つけることしかできないのだろう。