「クラスメイト?」
「うん。声が大きくて、なんとなく、明希ちゃんに似てる」
「俺に?」
人差し指で自分を指し、そう聞いてくる明希ちゃんに、うんと頷く。
容姿とか性格が似ているというわけじゃなくて、話している時の安心感だったり温かさが似ている気がする。
「うわー、超気になる。その子。
ヒロの友達なら俺も挨拶しないと。
ヒロがお世話になってますって」
「明希ちゃん、保護者みたい」
くすっと笑い、それから私は制服のポケットを探った。
「それで、その友達──加代子ちゃんに、これ貰ったの」
「ん?」
「片想い成就アイテム」
私がポケットから取り出したそれを、まじまじと見つめる明希ちゃん。
「この紙が?」
「ここに片想い相手の名前を書くと、恋が成就するんだって」
「へー」