セルーナは呆然としていた。

まあ無理もないだろう。追い出されてその上殺されそうになったなんて。

いやそれとも私に殺されるとでも思っているのかな?

セルーナの方に行こうとするが

「い. . . や。来ないで. . . 」

と拒絶される。

仕方ない。この手は使いたくなかったが. . .

セルーナの服を掴み、私の所へ引っ張る。
そして低い声で

「セルーナ。お前のせいで動物達を怖がらせることをしてしまった。今から1つ質問をする。答えによってお前の生命に関わる事になる。」

セルーナはやはり怯えた目をして私を見る。

「お前は生きたいか?夢、目標はあるか?」

セルーナは涙は出ていないが、震えているのが分かる。

やっぱりこの作戦はダメか. . . 。

「わた. . しは。」

「?」

「私は. . . 私は生きたい!生きてこの世界を知りたい。あと私を追い出した人達を見返したい!」

「!? いいだろう。私が全部教えてやる。」

「ほんと?ありがとう、ルイ。ルイは強いから. . . 私も男に生まれたかったな。」

「ん?私は女だぞ?」

セルーナは目を丸くさせて叫ぶように

「えーーーーー!?おんなーー!?」

私はキョトンとする。

そんなに男に見えるのか?私は。

「それはどこら辺?」

セルーナは私の頭から爪先までをすらっと見て

「服装男。」

グサッ

ルイの心に矢が刺さる。

それだけでもう十分なのにまだまだセルーナは言う。

「顔だち男」

グサッ

「性格男」

グサッ

「. . . 全体的に男ね」

グサグサグサッ

ルイのHPは0になった。

ルイが倒れたのを見てセルーナは慌てて

「まあ性格はともかく他なら女らしくできますよ. . . 多分。」

「そうか. . ありがとう瑓。あ、じゃなくてセルーナ。」

セルーナはムスッとする

「瑓って誰ですか?」