相変わらず目障りな電灯の下、そこに立つ細身の美しい女性。




女性というよりも、女の子という表現の方がしっくりとくるぐらい若い。





夜間の突然の訪問者に私は思わず目を丸くした。




自分でも分かるくらい若干のアルコールの匂いと家庭の匂いを浴びた綺麗な彼女はニッコリと微笑んだ。






『夜間、突然の訪問ごめんな…いや、失礼します』




ニッコリと微笑みながら言葉ゆっくりに訂正しながら彼女が言った。




「いえ…で、どういったご用件で?」




人形のような美しさに見とれてしまいそうになりながらも、少したどたどしい彼女の言葉にまた安堵を覚える。





『はい。梶桃子さん、ですよね。こちらを貴女にお渡しに来ました』



そう言って彼女は何やらバッグの中から小さな小包を取り出した。




「私に?」




思わず受け取りそうになる手を止めて聞き返す。





もしかして、新手の訪問販売??




むやみに受け取る訳にはいかない。