「はい…?」



受話ごしに控えめに外の様子を伺った。




『私、通信会社の水谷と申します』




返ってきた声の主が若い女性だったからか、内心ほっとした。





でも、通信会社ってなんだろ…?





「…お待ちください」




よく分からないけど、とりあえず受話器を置いて玄関に向かう。







少しだけ開けたドアの隙間から見えたのは身なりのきちんとした綺麗な女性。




私は確認して、ためらいもなくドアを開いた。