眺めが少しでもいいかな、と選んだ団地の5階。



期待に胸膨らまして。




失敗だった。
いちいち疲れる。





眺めとか別に見やしない。



結局。




見えるのは小学校の校庭とスーパーマーケットの大きな看板。



そして同じ団地のオバサマが料理をする姿。





『2階でいいじゃん』

旦那が言ったのが正解だった。




そもそも、こんな団地で何を期待した?





選んだのはまた私。





今の私達の適材適所とでもいうべき住まい。






結果を後悔しても。





選んだ自分を後悔したくない自分があがいている。






いや、

新しい生活に夢見てた私は。





まだ剥がれていなかった。




それがメッキだったとしても。





磨けば充分輝いていたんだ。