「お待たせ〜」




薄まったアイスラテをストローでかき混ぜていた時に背後から聞き慣れた声がした。




美恵だ。



ってか遅い。
一体どれだけ待たせるの…。




「ううん。いいよ〜」



私は気持ちを押し殺して笑顔で振り返った。




「ごめんねぇ…バタバタしててぇ…」




あ、そう。



涼しげな表情で隣に座った美恵をまた笑顔で迎える。



すかさず注文をとりにきたウェイターにミックスジュースを伝えると美恵がバッグの中に手を入れた。




「昨日、誕生日だったよね」



「あ、うん…」




覚えててくれたんだ。



若干、怒りモードの心が静まる。




「おめでとっっ」