四月一日




家から少し離れた場所にある高校に入学。
一ノ瀬紗羅は今日から高校生活を満喫するのである。


「新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます―…。」


素敵な校舎にドキドキしていて、長い校長先生の話なんて苦にならなかった。






入学式が終わり、玄関に張り出されたクラス分けの紙をみて、私は一年二組の教室へと移動する。


「紗羅!何組だった?」


後ろから声をかけてきたのは、同じ中学出身の光だった。
私は一年二組であることを伝えると光は喜んでいたので同じクラスなのだとわかった。

光は新しいクラスにイケメンがいないかチェックすると張り切っていた。




教室に入ると皆話が盛り上がっていて賑やかだった。
私と光は他の女子達の話に混ざり一緒に盛り上がった。


担任の先生が来て、皆が自分の指定された席に着いた。



それから配布物を受け取り、自己紹介を一人ずつ済ませる。
一クラス四十人程度。男女五分五分で、バランスの良いクラスだった。


「明日は身体測定だ。体操服忘れるなよ。」


担任の話が終わり、皆が教室を出て行く。



部活見学に行く人、家に帰る人、寄り道をする人、さまざまな放課後の過ごし方があった。
私も光に誘われたが、校内を探検したくて断った。