白と淡い水色を基調にした部屋には、やたらでっかいベットにテレビにソファ。
電子機器もテーブルにきちんと並べられている。
あ、俺が欲しいけど高くて手に入れられない最新型パソコン!

……なんて贅沢な。

俺が部屋をキョロキョロと見渡していると、部屋の扉がこんこん、と控えめにノックされた。

「麗歌お嬢様、紅茶とお菓子をお持ちしました。
安城君のお口にも合うとよろしいのですが……」

「ありがとう、ここに置いてくれる?」

……どう考えてもお嬢様だな、うん。
なぜ本人が「わたしってお嬢様なの?」と、疑問形なのかが分からないほど。

「安城、遠慮しないで良いのよ。
この紅茶おいしいの。
あ、このお菓子も美味しいのよ?
シェフお手製」

……このお嬢様めが!!

「なぁ壺山」

「なに? 安城」

壺山紅茶をふうふうしながらこちらに目もくれず返事をする。
そんなに冷まさないと飲めないのか?
猫舌?