そしてその夜桜とは、黒い髪に白い肌…そして赤い目。 その赤い目が見ているものは夜桜でもなんでもなかった。 その目が見据えているもの…目の赤がやけに深く、俺に焼き付いた。 黒い鬼も夜桜の呼ばれている名の一つ。 夜桜が何故“死人”などと言われているかはわからない。 だが…少なくともこの生気のない表情のせいだろう。