「何でも聞いて~答えられることなら教えるよ~」


ほとんど教えることなんてないけどね。


「じゅあ……」


考え始めた杏美。


そして、近づいてくる足音。


せっかくの杏美とのおしゃべりを邪魔するなんてねぇ。


今の状況なら歓迎かな。


「咲夜、はさ。優莉愛さんのことどう思って……」


杏美が話すのを遮って黙らせる。


やっぱり私たちに気付かずに話している人たちがいるなぁ。


「……この声、野中君と瀬川君と神保君と……」


「そうだね~。涼森君かな~」


「え!?この口調が涼森君?」


「あ~秘密なんだっけ~」