「おはよう。えっと、永塚咲夜さん」


「おはよ~十和野さん」


「涼森君みたいに下の名前で呼んでほしいな」


「了解~じゃあ~杏美でいい~?」


「いいよ。ねえ、永塚さん。ちょっと一緒に話さない?」


う~ん……。

秀弥はあいかわらずタブレットに夢中だし。

妹は世界史の教科書を読んでいる。

ひまだからいっか。


「いいよ~」


そう応えると、「じゃあ、ちょっとついてきて」と言われたので、十和野さんもとい杏美についていく。

どこにいくのかな~なんて思っていると……。